Googleは2022年5月13日「ARCore GeoSpatial API」の提供を開始しました。
今回は今後大注目の「ARCore GeoSpatial API」について紹介します。
そもそもARCoreとは?
ARCore(エーアールコア)は、Googleが開発した拡張現実アプリケーションを構築できるソフトウェア開発キットである。ARCoreでは、以下の3つの主要な技術を使用して、バーチャルコンテンツをスマートフォンのカメラを通して見える現実世界と合成する。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ARCore
ということなのですが、つまりはARアプリを作りやすくしてくれる便利なツールと理解していただければOKです。
私もARエンジニアとしてとてもお世話になっているツールです。笑
今回ご紹介するGeoSpatial APIは、そんなARCoreに追加された機能の一つです。
結論、ARCore GeoSpatial APIは何がすごいの?
ズバリ!
地球上のあらゆる地点にARオブジェクトを高精度で固定できるようになる
ことです。
ARオブジェクトを空間に固定する場合、今まではマーカーを目印にしたり、事前にスキャンした周辺環境と比較して固定させたり、ビーコンを応用したりという手法が一般的でした。
しかし、「ハチ公前にこのARオブジェクトを配置しておいて、その場にきた人に見てもらおう」ということをしたい時に、これらの手法ではそもそも位置推測ができなかったり、精度が悪かったりというボトルネックがありました。
そんな中登場したのがARCore GeoSpatial APIです。(Googleさんすごい)
GeoSpatial APIを使うことで、自分が地球上のどの地点にいて、スマホカメラをどの角度で向けているのかという情報を高精度で取得することができます。
ARオブジェクトを空間に固定するために重要な要素である「カメラを向けている角度」「自分の位置」が高精度で取得できるため、ARオブジェクトが高精度で固定できるのです。
こちらはGeoSpatial APIを使ったARの動画です。
動画にあるように、GeoSpatial APIを活用することで
- ARナビゲーション
- AR対戦ゲーム
- 実際のビルをステージにしたARゲーム
などを作ることができます。
どういう仕組みなの?
ARCore GeoSpatial APIは、Googleがこれまで収集した数百億を超えるストリートビューの画像データと実際にカメラで見えている画像との特徴点を比較することで、現在地の緯度・経度・高度を高精度で提供しています。
このような現在地取得システムは一般的にVPS(Visual Positioning System)と呼ばれ、機械学習を活用し特徴点の比較計算がされています。
まとめ
現在はARCore GeoSpatial APIはGoogleストリートビューが使えるエリアで利用可能ということですが、今後はストリートビューのエリアも拡充されることで、地球全体がARオブジェクトで溢れる世界がやってくるのかもしれません。
近いうちにGeoSpatial APIを使ったARアプリも作ってみようと思っているので、そちらに関しても記事を上げようと思っています。
AR関連の情報には今後も目が離せませんね!