株式会社GATARIは、音声ARプラットフォーム『Auris(オーリス)』(http://auris-ar.com/)のプロトタイプ版を2020年9月18日に提供開始しました。
初めのターゲットは一般の文化施設や観光・エンターテイメント施設向けを想定しており、MR技術を活用した世界初の音声ARプラットフォームだということです。
音声ARプラットフォーム「Auris」とは
「Auris」は、リアル空間にゲームエンジンを適用することで、現実世界にいながらゲームのように双方向でやり取りができるような音響体験ができるiOSアプリケーションです。
例えば離れた場所に設置された音声を、まるでそこに音源があるかのようにリアルで臨場感のある音で体験することを可能にしたり。
GPSに依存しない位置測位技術を用いることで、施設や観光地などの屋内外を問わず、没入感の高い、音声の体験型展示を実現するような機能を持たせているとのことです。
サービス名の由来
サービス名の「Auris」はラテン語で「耳」を意味する言葉に由来し、
「インターネット技術によって人の耳の能力を拡張し、聴覚の持つ新しい可能性を切り開いていく」という意思が込められているとのことです。
「Auris」開発の背景
近年、視覚を拡張するARグラスが様々な先端企業から発表をされていますが、それに先駆け、イヤホンやヘッドホンなどを単なる“音声再生デバイス”ではなく“ウェアラブルデバイス”として捉え直すことで、聴覚を拡張するための様々な機能を持たせた音声ARデバイスがグローバルを含め広く普及し始めています。こうした背景のなかで発案、開発されたのが「Auris」です。

音声ARプラットフォーム「Auris」導入のメリット
施設や地域に「Auris」を導入することで下記のようなメリットを享受できるとのことです。
1.非接触型の新しい音響体験
非接触・多言語対応といった最近高まっている施設・観光地のニーズに応えながら、今までにないエンターテインメント性を加えることで、これまでにはない“未来の音声ガイド”の役割を担うとのことです。
2.検索から探索へ
検索を通じた観光・学習は、自分が知っていることしか調べることがないですが、Aurisは回遊する中で偶発的・受動的に情報が得られるという体験を目指すとのことです。
3.パーソナル性
ユーザーがどこにいるかという情報から、イヤホンから流れる音声の内容を一人ひとり制御しており、パーソナルで没入感のある体験を可能にしています。
4.工事不要
スマートフォンの機器情報を活用し、ユーザーがどこにいるのかを推定するため、従来のような大掛かりな施工は必要なく、傷もつけないので文化財への導入も可能です。
今後は2020年内での「Auris」正式版リリースを目指し、様々なコンテンツなどともコラボしながら顧客層を広げていき、さらなるプロダクトの開発とマーケット開拓を目指すとのことですので、今後の動向が非常に楽しみです。
(参考)
GATARI プレスリリース