【初心者必見】バーチャルヒューマンの基本と活用事例7選

皆さんこんにちは。
バーチャルヒューマンという言葉をご存知でしょうか。
おそらくご存知ない方がイメージされるのはバーチャルアイドルの初音ミクやVtuberだとキズナアイさんではないでしょうか。
これらはあくまで2次元の世界の存在ですが、バーチャルヒューマンはそれに比較し、限りなく人間に近い存在を目指し、3次元の世界に存在しているという前提の存在です。
これから紹介していきますが、そのリアリティさには驚かされると思いますので是非参考にしてください。

バーチャルヒューマンとは

バーチャルヒューマンとはCGで作られた人物のことを指しており、インフルエンサー活動を中心として昨今活躍の幅が広がっています。
CGで作られた存在がインフルエンサーとはどういうことかと思われると思いますが、バーチャルヒューマンは本当の人間と区別がつかないくらいリアルなのです。
(実際にバーチャルヒューマンということを隠して運用していたバーチャルインフルエンサーのアカウントで発表した際に驚かれたという事例もあったほどです)

非常にリアルなバーチャルヒューマンですが、それだけだと「普通の人で良いじゃん」と思われてしまうかと思います。
筆者の意見も反映されていますが、下記にバーチャルヒューマンを活用するメリットをご紹介します。

バーチャルヒューマンを活用する3つのメリット

1、外見/性別/人種/経歴など様々な制約から解放される
バーチャルヒューマンは実際に存在している人をベースに作る場合はあっても実在する人物と同様になることはありません。
例えばあえて「中性的な見た目にし、性別を公表しないようにする」ことで性別にとらわれないLGBTを意識した情報発信が出来るなどその他にもリアルで付きまとうような制約から解放された存在を創り上げ、活用することが出来ます。

2、モデルの私生活等におけるスキャンダルなどのリスクから解放される
企業が広告活動を行う際にはモデルなどの芸能人を活用するケースが非常に多いですよね。
しかし、芸能人も我々と同じ人間であり、人生において過ちを犯してしまうことも少なくありません。
仕方がないとは言え、このようなリスクは企業にとってイメージの失墜や金銭的な損害にも直結するため見逃すわけにはいきません。バーチャルヒューマンであればそのようなリスクからも無縁なため、リスク少なく活用することが可能です。

3、ゼロからキャラクターを創り上げることが出来る
こちらがバーチャルヒューマンの一番の魅力といっても良いと思いますが、バーチャルヒューマンはゼロから創り上げることが可能です。
もちろん、すでに存在しているバーチャルインフルエンサーに仕事を依頼するというケースもあるのですが、例えば企業イメージやブランドコンセプトに合った、人物像を具体的に言語化することで、その企業のイメージ通りの見た目、性格、趣味などを持った独自のインフルエンサーを創り出すことが出来ます。
経営者や従業員だけではなく、創り上げたバーチャルヒューマンを企業の代弁者として活用するという未来も面白いと思いませんか。


バーチャルヒューマンという存在が何故、今注目を集めているのかということを少しは知っていただけましたでしょうか。
ここからは具体的にどのようなバーチャルヒューマンが今、世間を賑わせているのか紹介をします。

3DCG女子高生Saya

こちらは2015年にTELYUKA(テルユカ)という夫婦で活動するアーティストがtwitter上で紹介され大きな話題となったバーチャルヒューマンで作り込みのクオリティが非常に高く、当時「不気味の谷」を超えた存在として注目されました。
TELYUKAによると、Sayaという名前は刀の鞘からきているということで、人間の想いや技術を包み込める鞘のような存在になってほしいという想いでつけられたとのことでした。

また、現在も進化を続けているSayaがめざしているのは人ではないSayaらしさの追求とのことです。
見てくれている人との対話を通じてSayaを育てていくことで、人ではないSayaならではの質感を愛してもらえるのではないかと考えているとのことでした。
TELYUKAは生みの親とはいえSayaを創っているというよりはSayaに創らされているという感覚があるとのことで、Sayaを独立したバーチャルヒューマンとして大切にしているのが伝わってきます。

そんなSayaは現在では情熱大陸などのテレビ番組や雑誌、イベントなど幅広い分野で活躍をしており、今後もSayaだからこそ出来ることという観点で活躍の幅を広げていくとのことでした。

日本初の男性バーチャルインフルエンサーLiam Nikuro(リアム・ニクロ)

Liam Nikuro (リアム・ニクロ)は株式会社1SECに所属する日本初の男性バーチャルインフルエンサーです。
2020年8月現在、Instagramのフォロワー数は1.4万人を超え、今月の初めにはアメリカ合衆国ワシントンD.C.に本拠を置く全米プロバスケットボール協会(NBA)のチーム、ワシントン・ウィザーズ(以下「ウィザーズ」)とパートナーシップを締結したことを発表しました。
今回のパートナーシップでは、デジタルメディアやスポンサーシップを通じて、ファン拡大を目指すとともに、世界最高峰のスポーツシーンで活躍する「八村塁」選手をはじめとする「ウィザーズ」の選手のプレーやチームの魅力を発信し、日本の多くの人々に、大きな夢を与える活動を目指すとのことです。
1SECはLiam Nikuro(リアム・ニクロ)以外にも水島ヒロさんホリエモンさんともコラボレーションしたバーチャルヒューマンを発表しており、バーチャルヒューマンに対する力の入れ方が見て取れます。
1SECはもちろん今後のLiam Nikuro(リアム・ニクロ)の進化にも期待が持てるといえるでしょう。

GUが起用したバーチャルヒューマンモデル「Yu」

バーチャルヒューマン「YU(ユウ)」は「YOUR FREEDOM 自分を新しくする自由を。」がブランドメッセージのGUから、2020年3月9日(月)にデビューしました。
「YU(ユウ)」は「身長158cm。彼女が、もっと、ファッションを自由にする。」というコンセプトのもと誕生した、バーチャルヒューマンです。

「モデルが着るように、ステキに着こなせない」「試着する前に、諦めてしまうことがある」など、トレンドの服を着たいが似合うものが見つけられないという顧客の声に耳を傾け、様々な商品やコーディネートを、リアルなスタイルで提案するために開発したとのことです。
企業やブランドが伝えたいメッセージをまさしく、具現化した存在といえますよね。
万人のためのモデルを意識しているということで、創り方にも非常に工夫がされており、「YU(ユウ)」ランダムにセレクトした女性200名の身体を計測し、その平均データを参考に作成されているのです。

https://www.youtube.com/watch?v=go1pbMZBfAw&feature=youtu.be

世界的バーチャルインフルエンサーLil Miquela(リル ミケーラ)

Lil Miquela(リル ミケーラ)は2016年に活動を開始したバーチャルインフルエンサーで2020年8月現在でフォロワー数270.6万人を誇っており、世界で最も有名なバーチャルヒューマンのひとりといえるでしょう。
活動の幅も非常に広くInstagramで日々の生活について更新することはもちろん、「プラダ」「シャネル」などを代表とした有名ブランドのコラボレーションや、音楽アーティストとしても活動しており、Spotifyなどで楽曲提供も行っているというリアルの人間顔負けの活動を行っています。

日本初のバーチャルモデル「imma」

日本初のバーチャルモデルである「imma」は2018年7月にインスタグラムのアカウントを開設し、
現在フォロワーは24万7,000人を超えています。
ピンクボブがトレードマークで、雑誌にも多数登場、ポルシェのタイカンやスキンケアブランドのSK-2などともコラボし名実ともに一流のモデルとして活躍しています。
SK-2とのコラボでは綾瀬はるかさんと共演し、スペシャル映像にも出演しています。
また、身長、国籍、職業など経歴は非公開となっており、見ている人の想像力がかきたてられます。

直近ではIKEA原宿とのコラボイベントも実施しており、今後の活躍にも大きな期待が持てるバーチャルモデルです。(記事の下部に関連記事のリンクを記載します)

ケンタッキーのカーネルおじさんがイケメンに

ケンタッキーといえばで想起されるイメージの一つに少しぽっちゃりな体つきで白いひげを生やした、愛嬌のあるカーネルおじさんがあるのではないでしょうか。
じつはあの有名なカーネルおじさんことカーネルサンダースもバーチャルヒューマン化して世界を楽しませてくれていました。
2020年現在では残念ながら彼は活動を休止してしまっているのですが、バーチャルヒューマンとしてのもう一つの人としてのイメージを創るという観点では大きなインパクトを残してくれたのではないでしょうか。
(実は上に紹介したimmaとも日本に来日したタイミングでコラボしています)

ホリエモンの分身【ホリエ・ロイド・タカフミ】

こちらはLiam Nikuro (リアム・ニクロ)が所属する株式会社1SECが仕掛ける新たなバーチャルヒューマンで2020年6月に発表されたホリエモンこと堀江貴文氏をベースに作られたバーチャルヒューマンです。
堀江貴文氏が好きなこと、やりたいことに全力を傾けるために創られており
活動としては、音声のディープラーニングも取り入れ、堀江氏ができないことや面倒な仕事(講演会、商品PR、ファンとの交流など)はホリエロイドが担当し、「人」と「AI×バーチャルヒューマン」が共存する時代の象徴としての活動を精力的に行う予定とのことです。
ホリエ・ロイド・タカフミ氏の活動内容はInstagramやTwitterで発信していくとのことです。
(公式Instagram)
https://www.instagram.com/horie_roid
(公式Twitter)
https://twitter.com/horie_roid
1SECはその他に水嶋ヒロ氏のバーチャルヒューマンを創り上げていたりと今後も著名人のバーチャルヒューマン化に注目です。

※下記Instagram投稿の左にいる人物がバーチャルヒューマンのホリエ・ロイド・タカフミ氏。



バーチャルヒューマンについて実際の事例も交えてご紹介しましたがいかがだったでしょうか。
実物の人に迫るほどのリアリティと可能性を感じ取っていただけたら幸いです。
また、バーチャルヒューマンの例を見ていただいてもわかるようにバーチャルヒューマンの種類はゼロから創り上げたものと実在の人物やブランドをベースにしたものの大きく2つに分かれます。

どちらも企業や扱う人の想像力次第で活用の幅は広く、新たな情報発信の在り方を形作ってくれるような可能性が無限大な技術だと思います。今後の動向が非常に楽しみです。

【関連記事】

【参考】
Saya公式HP
http://www.sayaproject.com/

1SEC ウィザーズとのパートナーシップに関するプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000044158.html

1SEC ホリエロイドタカフミに関するプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000044158.html

GU プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000102.000011182.html

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