みなさん、こんにちは。
VRを世の中に広げた立役者の一つである、「Oculus Go」の販売の終了が発表をされましたね。
アプリのサポートも順次打ち切られる予定ということで、VARKでは「VRミュージカル 人魚姫 第3公演」を最後にOculus Goのサポート終了を行いました。
今回はそんなVARKが会社が保有している「Oculus Go」を無料配布するということですので、そちらに関して紹介していきます。
株式会社VARKと「Oculus Go」の歩み
VARK社代表の加藤卓也氏は、自身のnoteにてこのように振り返っていました。
2018年ごろのVARK社(当時のActEvolve社)はロケーションベース向け(ゲームセンター向け)にタイトルをつくっており、ゲームセンターの状況にビジネスが依存していました。
結果としてVR熱が一時冷めていた中、ゲームセンターが閉鎖、それと共に廃業に追い込まれるほどの状態だったとのことです。
そんな中、新しい事業としてスタートしたのが現在の主力事業である「VARK」でした。
しかし、その時浮かび上がった問題で一番ネックだったのは、
「OculusGoの通信性能はライブコンテンツの全国リアルタイム配信に耐えられるのか」
というもので検証するにはOculusGoを100台集めて100台以上に配信するとどうなるのかを確認する必要がありました。
当時の選択肢としては「238万円集めるor100台貸してくださいとお願いする」という前提で検討していたそうですが、後者の「100台貸してくださいとお願いする」ことを選択し、
告知もそこそこだったにも関わらずなんと68台も貸していただくことに成功、
自分たちでも40台購入したことで108台での検証を行うことができ、北は北海道、南は沖縄まで同時接続し問題なく配信出来ることの確認ができたのです。
(協力者の方々をここまで集められるVARKの事業への想いや底力は本当にすごいと思います)
ここからのスタートがあったからこそ、今のVARKがあると加藤氏は強く語っています。
OculusGoは会社を救ってくれた機器で有り、救世主だからこそ、純粋に思い入れがあり、廃棄は考えられなかったようです。
そして、もっと若い世代がVRの世界を広げてほしいという想いのもと、有益に残りづづけるやり方として今回の学生への配布を決めたとのことでした。
※さらに詳細の内容はこちらから見れますので興味がある方は是非
VARK社代表加藤氏のnote記事
「Oculus Go」のサポートを終了する理由
今回、VARKにとって断腸の思いで「Oculus Go」のサポート終了に至ったのには下記の3つの理由が大きいとのことです。
- 1ハードウェアの制約が大きい点
- 2「Oculus Quest」の体験があまりにも良い点
- 3「Oculus Go」でVARKを利用するお客様(シェア率)が激減した点
「Oculus Go」の性能では、ビジュアルを始めとした数々の限界が来ていたとのことです。
VARKのコンテンツの質があがるほど、充電の制約や冷却の制約など様々な制約が総合的な「VRライブ体験」の価値を下げてしまっていたとのことでした。
実際にお客様の「Oculus Go」を使用しているユーザ数も減少しており、半面「Oculus Quest」、「PlayStation VR」のユーザ数が増加していたという状況もあったため、機は熟していると判断するに至ったとのことでした。
「Oculus Go」学生への無料配布に踏み切った理由
今回学生への無料配布に踏み切った理由としては下記の3つが大きなポイントだったようです。
ここまでの内容でも理解いただけたかもしれませんが非常に想いが強く、ビジョナリーな経営者でありとても好感が持てるのは私だけでしょうか。
1.僕たちが受け取った恩は、恩を返すとともに恩を前に送っていかないといけないから(pay forward)
2.学生さんたちの開発ニーズに対して
3.これからもっと若い世代がこの世界を広めて行かないといけないから
これら3つの理由があるからこそ、
今回の無料配布に踏み切りましたのでただ、配布するわけではなく、
若い世代がVR業界に様々な形で入ってくることで業界自体がもっともっと成長してほしいと考えているという強い想いがあふれていると感じられました。
無料配布の募集自体は8月20日の24時に締め切ってしまっていますが、当初の考えでは5~6団体くらいと考えていたのが100以上の応募がすぐに集まってきたとのことです。
残念ながら40台しかないため抽選になるそうですが、VRの未来を創るという熱い想いを持った若者の手に渡ってほしいと強く感じています。
※【再掲】note記事には3つの想いに対する更に詳細な内容が記載されています。
VARK社代表加藤氏のnote記事
また、VARKは現在採用も積極的に行っているとのことです。
リアルを知る貴重な場にもなると思いますので興味があれば是非下記サイトよりコンタクトしてみてはいかがでしょうか。
https://www.wantedly.com/companies/vark/about
【参考URL】
株式会社VARK プレスリリース
加藤卓也氏 note